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問屋の仕事場から

2020.08.05
【涼しい夏用マスク】冷感生地まとめ 10選+1

大変な猛暑日がつづきますが、夏でもマスク着用が求められる昨今とにかく涼しいマスクが必要です。廣田紬では天然素材、安心の日本製にこだわって呉服問屋ならではの着物用生地の提案をしてきました。それぞれの特徴をまとめましたので、参考にいただければ幸いです。

 

【人気No1】アイスコットン襦袢生地

スイススポエリー社の特殊紡績技術で作られた綿糸「アイスコットン」を使った襦袢生地です。アイスコットンを緯糸に100%使用、経糸に綿麻(70:30)の混紡糸を使って織り上げています。麻が入っているのがポイントで、べとつきを抑えたサラッとした風合いに仕上がっています。また、アイスコットンの生地はニット生地で織られている生地が多いのですが、こちらは平織りという織り方で作られているのでガーゼ素材として最適な通気性を備えています。

さらに通常の接触冷感素材はポリエステルなどの化学繊維で作られていますが、アイスコットンは100%天然素材、アレルギーの方や肌が弱い方にもオススメしたい生地です。

 

【多彩な柄】アイスコットン着物生地

襦袢生地との大きな違いは柄があることと、生地表面がちぢみ加工されていることです。生地に凸凹があることで肌にまとわりつきにくく、よりサラッとした風合いになります。最初からシワ加工がされているのでアイロンフリーなのも嬉しいポイントです。

柄マスクが市民権を得た今、たくさんの柄の中からお好きな物を選択いただくことが可能です。原則再生産は行われませんので、現品限りの販売となります。

 

【シルキータッチ】アイスコットンシャツ生地

アイスコットンを使用した高級シャツ向けの生地です。糸を浮かせて織られる綾織で作られており、見る角度によって美しく光を反射します。シルケット加工という表面処理が施されていて、絹のような手触り、光沢を実現しています。襦袢生地に涼しさは劣るものの、最高の肌触りを実現した素晴らしい綿生地です。

普通幅で作られているのでコストの観点からもお買い得な商品となっています。

 

【ひんやり吸熱】キシリトール襦袢生地

綿麻襦袢生地にキシリトール加工を施したものです。水分を含むと熱を吸収して温度を下げる効果があるキシリトール、ほのかに爽やかな香りもしてマスクとして爽快感が持続します。加工コストが高騰してしまったことから再生産されることのない在庫onlyの希少な生地です。数量限定で販売しましたがすぐにSoldout続出の人気商品となっています。

 

【QMAX最高値】コンニャク加工襦袢生地

麻(特に苧麻:ラミー)は接触冷感機能、吸湿、速乾性に大変優れた繊維で、防臭、抗菌(バクテリアの発生を抑制)の効果もある夏用マスクにベストな素材です。汗をすぐに吸収して発散さることから気化熱によって肌を冷やしてくれる効果もあります。

従来の麻には繊維の毛羽立ちによるチクチク感がありましたが、天然のコンニャク糊をコーティングすることによりサラッとした生地に仕上げられています。不思議なことこのコンニャク加工が冷感効果を増して、天然繊維中最高の接触冷感具合(QMAX値0.4)を実現しています。

 

【オススメNo1】近江ちぢみ(小千谷縮)着物生地(本麻)

高級ラミー紡績糸を使って織り上げられた麻生地に、伝統のちぢみ加工がされた織物が近江ちぢみ(小千谷縮)です。

肌にまとわりつかず、何もつけていないかのよう、最高の夏用マスク用生地と言えます。糸にコンニャク加工がされていて、従来の麻由来のチクチク感も抑えられています。白生地(従来はお坊さん用の白衣向け)は今期は完売してしまいましたが、色無地や縞柄のバリエーションも多く、たくさんの選択肢があるのも魅力の一つです。

 

【コスパよし】近江ちぢみ着物生地(綿麻)

綿麻の混紡糸(50:50)を使用して織り上げられた近江ちぢみです。麻の質感と綿の柔らかさがちょうど良い塩梅でミックスされています。麻は混紡しても特性が失われにくく、吸湿、速乾性に優れた素材です。価格も本麻(麻100%)の近江ちぢみと比べてリーズナブルなもので、コストパフォーマンスに優れた生地になっています。

 

【通気性最高】絽の襦袢生地

捩り織と呼ばれる技法で織られた麻の襦袢生地です。捩った箇所に大きく空間が生まれるため、大変透け感のある生地で通気性が抜群です。裏表2枚重ねればある程度飛沫拡散防止にはなりますが、表生地には通気性の悪い(防疫性の高い)生地と組み合わせて、裏生地などにお使いいただくことをオススメいたします。

 

【多彩なカラバリ】小千谷麻襦袢生地

麻の一大産地である小千谷で作られた襦袢生地です。カラーバリエーションが多彩(8種類)で格子柄(4種類)も展開しています。

※今期は品切れになった商品もありますが、来期再生産いたします。

 

【極細麻糸を使った最高級生地】

120〜140番手という極細糸を使って織り上げられた麻生地です。高級シャツ向けに作られた生地で、一目見ただけで高級感が伝わってくる素晴らしい生地です。糸が細いため多少透け感はありますが、織り密度が高いためしっかりとした生地に仕上がっています。シルケット加工によりシルクのようなツヤ感、毛羽立ちを抑えたシルキータッチを実現しています。洋装向けの普通幅(112㎝)で製造されているのでコストパフォーマンスにも優れた大変オススメの生地です。

 

以上、「一番快適な生地はどれですか?」「どの生地が一番涼しいの?」とのご質問をたくさんいただいており、それぞれの特性に応じてざっくりと解説させていただきました。実際に生地を直接触れないとわからないことも多いのですが、比較の参考になれば幸いです。

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【番外編】和紙布

数量限定で販売した和紙布、コヨリを織って作った紙100%の布です。すぐに完売してしまいましたが、反響が大変大きかったのでコロナの収束状況次第では来年も製造する予定です。

 

 

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