
お知らせ
-
- 2025.02.20
- 3月3日(月)、4日(火)月初展示会のお知らせ 3社併催
-
- 2025.01.30
- 令和のきものの仕事展(和装振興事業) 開催のお知らせ
-
- 2025.01.22
- 2月3日(月)、4日(火)月初展示会(4社併催)のお知らせ

紬とは
野良着が最高のおしゃれ着へ昇華
古来から全国各地で農閑期を補完する家内制工業として養蚕、はた織りがおこなわれてきました。
生糸の製造に適さない副産物である「くず繭」、これを潰して真綿から紡ぎ出すと紬糸がとれます。この紬糸を集め、植物染料で染め、織り上げたのが紬です。不規則な節糸を含む紬は大変丈夫なことから、まさに野良着として着用されてきたのです。
生糸の絹織物はきらびやかな光沢を帯びていますが、紬は鈍い光沢を放ちます。
渋い色合い、素朴な柄で贅を主張することのない紬は、粋な普段着として人気を博すこととなりました。各産地では様々な技法が生み出され、独自の発展を遂げることになります。
現代では着物は礼装用、晴着という感覚が強くなってしまいましたが、紬は本当の着物好きの嗜好品として愛され続けています。
昔ながらの手法でつくられる紬は大変な手間がかかり、熟練の技術を必要とします。
各産地では後継者不足からその伝統を伝えていくことがますます困難になっています。一方、知れば知るほどその魅力にとりつかれてしまい、一般の方が染織の世界に入ることもあるほどです。
各産地の風土、歴史、職人技に思いを馳せながら、この芸術品ともいえる紬を普段着として着用できるのは最高の贅沢なのです。

廣田紬の想い
専門店として一貫した姿勢を貫く
衣食住の近代化、西洋化に伴い、人々の生活様式は大きく変化しました。より安く、より早く、より便利であることが求められた結果、画一的でどうも味気ないものが氾濫する世の中になってしまいました。
せっかく買い求めた商品が、巷にあふれる工業製品ではどうも寂しい、様々なモノ、サービスにあふれ、市場が飽和した昨今、本物の上品さ、粋が求められる時代です。
私どもは戦後一貫して、紬をはじめとする先染め織物の専門店として最高級のおしゃれ着を作り続けてきました。
人と同じでは面白くない、そこらにあふれるものとは違う、粋なものを生み出していきたい。流行に左右されることなく、己の美意識を信じて商品作りをしてきました。
少々頑固なところはあるかもしれませんが、産地一体となった揺るぎない商品哲学は、多くの方々に賛同いただき、ご贔屓にしていただいております。
皆様のおしゃれ三昧のお手伝いをさせていただくことで、世の中の素晴らしい文化に一つ華を添えさせていただくことはこの上ない喜びです。
「伝統を守ってゆく」と立派なことはとても申し上げられませんが、今後も他とはひと味もふた味も違う独自の商品で人々の美意識をくすぐるお手伝いをさせていただければ幸いです。

商品について

廣田紬では絹、麻、綿、自然布といった天然素材から作られた様々な先染め織物を扱っております。
これらは人間味あふれるすばらしい風合いが一番の持ち味ですが、各産地の風土、歴史はもちろん、素材のこと、染、織といった各工程まで想いを馳せることで一層魅力的なものになります。
その魅力を文章、写真でお伝えすることはとても困難ですが、その一端を紹介させていただきます。
詳しくみる