越後上布(重要無形文化財)といえば、そのあまりにも手間がかか…
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問屋の仕事場から
- 2024.03.27
- 男性にも着て欲しい絣の広幅越後上布
別注していた越後上布が仕上がってきました。幅が1尺6寸あり、高身長の方や男性向けに仕立てることが可能なサイズです。
越後上布といえば超高額品のイメージがありますが、こちらは手績みの糸を使わない廉価品となり「比較的」リーズナブルなお値段になります。
経糸、緯糸ともに苧麻の紡績糸(ラミー)を使ったものですが、ラミー自体に太細がありますので生地にはそれなりに凸凹とした表情が浮かびます。
紺地に大小2種類の絣が浮かぶデザインで、手間のかかった逸品です。
小さい十字絣は経緯共に2本の組み合わせ、大きい方の絣は経緯12本づつの組み合わせで白い面を作っています。
組織を拡大したのがこちら。
遠目に見てもはっきりと12×12の絣の部分がポンと浮き出ているのがわかります。
絣であることを主張する大きな白ポツ絣と、控えめな十字絣の組み合わせがデザインのポイントとなっています。
さらにこちらの商品は幅が1尺5分以上あり、高身長の女性や男性にも対応するサイズに仕上がっています。
越後上布自体が貴重品となり、広幅の商品(特に柄物)がなかなか選べない状況です。廣田紬は広幅での別注対応も承りますので、お客様のニーズにあわせたご相談に乗らせていただきます。