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問屋の仕事場から

2024.02.25
大人気、大麻のオシャレ絣八寸帯(カタログ化しました)

本年も、大麻絣八寸帯が入荷してきました。

大麻は「おおあさ」とも呼ばれ、古く日本で親しまれてきた繊維です。丈夫でしなやかな大麻糸は漁網、畳の芯、下駄の芯縄などに使われていて昔は大麻農家がたくさんありました。細く績んだ繊維は被服にも使われてきて、近江の高宮上布が有名です。しかし戦後の規制の中で大麻農家は途絶え、今では国産の大麻糸は管理栽培されたものが神事など特別な用途にのみ使われています。

麻の葉を抽象化した模様、代表的な和の古典文様として各方面で使われている。

現在流通する繊維製品向けの大麻は海外産で、ヘンプと呼ばれるそれは指定外繊維扱いとなっています。大麻は農薬を必要としない作物ですので栽培コストが安く、強度、通気性に優れる繊維質は大変有用なものです。大麻=マリファナといった違法薬物のイメージがありますが、繊維向けの大麻は幻覚作用のない部位(成熟した茎)を使用していますので有害なまったく部分なく、当然合法な繊維として広く流通しています。

繊維をとる用途で管理栽培された大麻、環境負荷の少ないエシカルな素材である。

大麻糸は硬質でシャリ感がありますので、夏帯には最適な繊維です。ざっくりとした絣を使ったオシャレ八寸帯が川口織物さんから展開されています。

さっそく冒頭写真の商品から解説していきます。

こちららは経絣を一定の数をまとめて引き揃え、それぞれランダムにずらすことで味のある柄を作り出しています。経糸には100%絣糸が使われていますので、なかなかの力作です。

組織を拡大してみました。強い撚りがかかっていることがわかりますが、どこかふわっともした糸質です。そのせいか強いシャリ感を抑え優しい手触り感があります。

こちらは横段を組み合わせて格子柄を途中に差し込んだもの。

こちらは両端縞に経緯絣で井桁模様を作り出したもの。

今年は10パターンの製作、多彩な色使いで様々な着物に合わせることができます。

リーズナブルなこともあり、毎年ほぼ完売してしまいます。手織りの少量生産、人気カラーからなくなっていきますので、お早めにご注文をお願いいたします。

大麻絣帯WEBカタログ化しました

大麻絣帯2024年夏モデルを撮影、WEBカタログ化しており以下からご覧いただけます。

https://craftcatalog.jp/kawaguchi/category/%e5%a4%a7%e9%ba%bb%e7%b5%a3%e5%b8%af2024/

大人気の大麻のオシャレ絣八寸帯、3月の展示会でも手にとっていただけますので、ぜひご覧になってください。

 

 

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