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問屋の仕事場から

2020.07.13
涼感キシリトール加工の綿麻襦袢

ガムなどでお馴染みのキシリトール、これを布に塗布することで生地自体に涼感効果をもたらすことができます。

キシリトールは C5H12O5 で表される糖の一種で、甘味料でありながら虫歯を予防する効果があり、歯磨き粉やチューインガムなどに使われています。樫の木などの広葉樹、イチゴやほうれん草などの食物にも含まれている通り、人体に安全な添加物です。

歯磨き粉にも使われるキシリトール、スッキリとした清涼感をもたらす。

そしてキシリトールは甘味料としてだけではなく、清涼感、冷涼感をもたらす効果があることが知られています。キシリトールと水分が反応すると、キシリトール自体が熱を吸い込みます。通常の物質は幾分発熱するのですが、キシリトールはその逆で「吸熱反応」と呼ばれる働きが起こります。実際に水にキシリトールを溶かすことで2〜3水温を下げることができるのです。

このキシリトール、布に塗布することで生地に冷感特性を持たせることができます。

肌に直接触れる襦袢生地、綿麻のサラッと心地よい生地にキシリトールをプラスすることで、汗をかいても涼しく放熱してくれる魔法の襦袢に生まれ変わります。

麻が含まれているので、水分を素早く吸収、蒸れることなく素早く乾くのも嬉しいところです。清涼感のあるキシリトール独自のほのかな香りもして、より一層涼しげな着物ライフを過ごすことができます。

キシリトールの加工は糸の段階ではなく、製織後の布の状態で行いますが、洗っても効果がなくなることはありません。もともとキシリトールは甘味料ですが汗でベタつくこともなく(襦袢を舐めても味はしません)、綿麻の生地はサラッと快適に過ごしていただくことができます。

カラーバリエーションは白、ベージュ、ブルー、パープルの4色、

ピンヘッドと呼ばれる緯糸に違う色を配置した組織で、経糸は綿麻の混紡糸(70:30)、緯糸には100%綿、綿麻(50:50)が交互に配置されています。

節感のある糸を使うことで、生地に味わいが生まれサラッと感を増しています。

 

マスクの素材にも最適なキリトール綿麻襦袢

昨今のコロナ渦でマスクは必須アイテムとなりましたが、夏にマスクをするのは大変辛いものがあります。

吸熱反応により涼感をもたらしてくれるキシリトール加工の襦袢、綿麻の涼しいガーゼ素材(接触冷感素材)との組み合わせで理想のマスク生地にもなります。キシリトールの独自の清涼感のある香りは呼吸をするたびに涼しさを演出してくれます。

夏のマスク素材の切り札としても活躍してくれることでしょう。

※キシリトール襦袢にはアイスコットン糸は含まれていません。

 

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