タップして閉じる

- ブログ -
問屋の仕事場から

2021.12.15
染織好きに吉報! 染織と生活、染織α、染織情報αの目録が発行

「季刊 染織と生活」「月刊 染織α」「染織情報α」全490冊分の主要記事目録が宵衣堂さんより発行されることになりました。

「季刊染織と生活」は「染織と生活社」の創業をおなじくする1973年に創刊、染織現代、染織α、染織情報αと名前こそ変更はありましたが、染織技術をあつかう専門書として定期刊行されていました。読者層の高齢化や出版不況もあり2020年3月号で惜しまれつつも休刊となってしまいました。

「美しいキモノ」や「きものSalon」などの一般向けの着物雑誌とは異なり、染織技術についての詳しい内容は完全に染織従事者やコアな染織愛好家向けのもので、47年間にわたる膨大な記事は学術的資料として大変な価値があります。

もうすでに失われてしまった技術や、継承されずに途切れてしまった文化、忘れられてしまった知識の数々が膨大に記録されており、染織情報の宝庫ともいえる存在です。

業界関係者でしたら手にとっておられた方は多いと思いますが、ご存知ない方にそのコアな内容を少し紹介します。

こちらは「季刊染織と生活」1976年夏号、和装需要が最盛期を迎えていた頃で、特集の奄美の染織(大島紬)は年間生産数が20万反超えが続く大変な活況でした。先に挙げた着物雑誌の2紙であれば、美しい奄美の自然をバックに有名女優の着姿のカラー写真が映えるイメージですが、特集の一発目から奄美染織文化の成り立ちに関する深い内容です。

美しい大島紬を購買したいと思わせる消費者目線の広告記事が排除されているのが特徴で、玄人向けの記事が続きます。

学術的な考察記事、歴史や染織技術の紹介、流通業者向け情報、その玄人向けの内容は、染織好きにとってはたまらない専門誌に仕上がっています。特に染織αに掲載された記事に至っては学術論文としての扱いを受けるほど特殊なものでした。

これら490冊の中から知りたい情報を探すとなると、その膨大な数から一冊づつ取り出して目次を確認していかねばなりません。国会図書館のデータベースに引っかかるものであれば良いのですが、全ての項目をカバーしきることは困難で、限られたテーマしかヒットしませんでした。

※参考 国会図書館データベース

そこで義憤に駆られた?宵衣堂さんが主要項目を全てピックアップ、約5,200件・のべ約11,500件に及ぶ記事目録が作成されることになったのです。三誌を通して記事検索が可能なのは初めてのものとなり、号数、素材、地域、テーマ、著者、作家名の6種類の視点から記事を検索することが可能です。

その主要記事目録が12月15日の本日よりネット販売で入手可能になりました。

この目録さえあれば、膨大な冊数の中から得たい情報にすぐにアクセスすることができますし、目録を眺めるだけでもこれまで気に留めていなかったテーマに関心を抱くかもしれません。

半世紀ほどの長きにわたって出版されていたこれらの雑誌はまだバックナンバーやアマゾンなどで流通している中から購入することができます。この目録があれば関心のある1冊だけをピックアップして購入することも可能です。

 

宵衣堂さんの大変な努力によって発行された主要記事目録、ぜひ一度手にとってみてください。

 

廣田紬にご興味をお持ちくださった方はこちら
詳しくみる