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問屋の仕事場から

2021.10.13
古き良き時代の結城紬 〜モノクロームの中の紬職人〜

社内の整理をしていいると倉庫の中から大量の白黒写真パネルが見つかりました。結城紬の幾多の工程に携わる人々を様々な角度から捉えたもので、古き良き時代、昭和40年代の結城紬の生産が最盛期だった頃と推察されます。

弊社の傍系会社である(株)結真紬の社員であった赤坂氏を中心とするグループが撮影したもので、プロ顔負けの出来栄えです。

結城紬を織る女性、ただでさえ低い位置の地機をさらに低い視線から捉えている。

最高級品である結城紬はどうしても着物自体や着姿に焦点が当たりますが、これらの作品は製造工程とそれに携わる人々にピントを合わせています。

結城紬の気が遠くなるほどの幾多の工程に従事する尊い無名の職人たち、写真撮影用の安っぽいデモではなく、結城紬の製造に携わっていた赤坂氏だからこそ会心の瞬間を切り取ることのできたのです。

こちらの作品は結城紬のベタの100亀甲が重なったもの、多重露光したのか、印刷時の加工なのか定かではありませんが実に印象深い絵に仕上がっています。

目を見張る作品の数々、再度しまい込むのは勿体無いので、展示会場に一部を飾ってみました。

10月の展示会の際には、商品そっちのけで、、こちらの方に大きな関心を寄せられるお客様もいらっしゃり大変好評でした。

10月展の様子

こちらをテーマに写真展が開けそうなくらい、まだまだたくさんの作品があり、適宜展示していこうかと考えています。

結城紬の尊さは気の遠くなるほどの地道な作業のリレーにあります。モノクロームの中の紬職人、弊社展示会にて是非ご覧いただければと思います。

真綿から引き出して糸をつくる。

整経作業、1反分を「ちきり」に巻き上げる。

 

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