廣田紬株式会社

夏の涼感を得ようとすると素材、透け感が大切ですが、その「色」は見る人に爽やかな印象を与えます。

珍しい涼しげなライトグリーンの能登上布を紹介します。

能登上布といえば一昔前までは誰もが求めやすい価格で普及していたのですが、じわじわと価格が上がり、ちょっとした高級織物になってしまいました。

かつて麻織物としての生産量は日本最大を誇り、最盛期には織屋は100軒以上、20万反以上を作っていました。販売店様から廣田紬に鑑定依頼で持ち込まれる古い麻織物は能登上布が大半であるというほど普及していたのです。いまや着尺を織り上げることができるのは山崎麻織物工房一軒のみとなってしまいました。スケールメリットが失われ、希少性も相まって現在のような状況になってしまったのです。

さて商品の紹介に戻ります。

薄緑色の縞柄の着尺です。廣田紬では本年も様々な麻着尺を扱いましたが清涼感でいうとこの薄緑が抜群です。緑色にはリラックス作用があり、猛暑の中、爽やかなグリーンの着物の方が歩いているだけで癒されます。

縞を構成する経糸も多色使いで緑色となじむ上品な縞になっています。

藍や生成が定番ですが、爽やかなグリーンの能登上布は珍しく注目されることでしょう。

 

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