本年も恒例の顔見世迎春展を12月8日、9日の両日、当地にて開…
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問屋の仕事場から
- 2017.12.05
- 北山杉のクリスマスリース
今回は染織と関係なく恐縮ですが、廣田紬恒例の北山杉のクリスマスリースの紹介です。
12月に入ると街のあちこちでクリスマスの装飾が始まりますが、廣田紬では数年前から北山杉をつかったクリスマスリースを飾っています。直径1mを超える巨大なリースが町屋の軒先にあると絵になる(俗にいうインスタ映え)のか写真を撮られる方もいらっしゃいます。
このクリスマスリース、実は市販の製品ではなく自然素材を使った手作りのオリジナルリースです。主材料となっている北山杉は京都北山、高雄の山奥で採集したものです。
山から北山杉の枝を収集させてもらえるのは、造園業を営む知り合いに特別な許可を得ているからです。彼の先導で、時には崖から落ちそうになる幅の狭い林道を通り、毎年決まった伐採スポットへ向かいます。
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晩秋の北山、そろそろ雪が降り出す頃である。
今年は先の台風で林道が崩壊しており、12月に入るまで通行ができませんでした。北山杉も大きな被害を受けてしまい、ところどころで巨木が倒れています。倒れた杉は売り物にはならず、地道に時間をかけて処理するほかありません。数十年に一度の規模の台風だったようで、林業関係者は今後の始末に頭を悩ませているとのことでした。
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剪定を兼ねて伐採、袋に詰め込んでいく。大量に調達するのはお裾分け用。
チェーンソーで剪定(間引)する若木を切ってもらい、そこからリースに向くサイズの杉の葉を袋に詰めていきます。あっという間に荷室一杯の量の北山杉を採ることができます。ここらにはウラジロも大量に自生しているので、お正月のしつらえ向けに採集します。
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後席を倒したラゲッジルーム(約1500L)一杯になった北山杉、立ててある木はミニツリー用。
あとは土台に巻き付けて、好きな飾りつけをして出来上がりです。
これから顔見世の展示会用に向けて制作にかかります。8日夜からクリスマスまで事務所前面の鉄格子に吊って飾っておりますので是非ご覧になっていってください。
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直径1m以上に達する特大リースが町屋に掛けられる。
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玄関奥の北山杉ツリー。