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問屋の仕事場から

2019.04.20
世界一精緻な絣織物、本場大島紬の超高精細撮影

日本には様々な伝統工芸織物がありますが、中でも鹿児島県でつくられる本場大島紬は世界で一番精緻な絣(かすり)織物として知られています。CRAPHTOでは本場大島紬の糸一本一本まで解像する超高精細撮影に挑みました。

織物は経糸と緯糸の組み合わせで作られていて、糸の素材、形状によって様々なテクスチャーが現れてきます。

柄を表現する場合、通常は無染織の白い糸で織り上げた生地に、任意の柄を後から載せていく手法が一般的です。型染め、インクジェットプリント、手描き友禅など様々な手法があり、私たちの衣服で柄のあるものは基本的には無地の生地に後から加工されて作られているのです。

しかしこの大島紬は織る段階で、絣糸(染色加工がされた経糸、緯糸)が使われ、人の手でそれらを組み合わせることで柄が構成されています。世界には様々な絣で柄がつくられた絣織物がありますが、大島紬は世界一細かい絣織物になります。

 

この大島紬の精緻さを写真で伝えるのは困難で、絣柄の部分を別にしてクローズアップ撮影するしかありませんでした。CRAPHTOのスタジオで世界一精緻な絣織物、大島紬の超高精細撮影に挑みました。

 

大島紬の反物の幅は約40センチ、経糸の本数は1240本あります。1本1本の絣糸を画像で確認、分離させようとすると一般のデジタルカメラ(2400万画素 6000×4000ピクセル)では完全に不足します。

4億画素で表現可能なH6D-c400MSの超高精細マルチショット画像、画像の短辺は約17000ピクセルあります。縦位置で撮影したとしても、経糸1本あたり10ピクセル以上を割り当てることができます。

10ピクセルもあれば染め分けられた糸を十分に表現することが可能で、経糸、緯糸が交差する組織を判別することが可能になります。

 

 

 

 

 

 

 

 

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