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問屋の仕事場から

2020.08.17
マスク生地切売りの秋冬向け展開について

マスク生地が不足する中、一般のお客様からの強い要望で始めた生地の切売り。現在中心の夏物のラインナップだけではなく秋冬に向けた展開も進めて参ります。

アイスコットン襦袢生地(5種類)から始まった商品展開も、麻襦袢や柄物着尺といった様々な夏の着物生地を投入、100種類を超える商品展開をしてきました。たくさんのお客様にお買い上げいただき、何度もお買い上げいただいたリピーター様もいらっしゃいます。

某国営放送にて生地専門店との触れ込みで紹介された廣田紬。

当初はアイスコットンのみを期間限定で販売するつもりでECサイトを急造し、慣れないながらも運営して参りましたが、新型コロナウイルスの猛威は止む事はなく、マスクは新しい生活に必需品となってしまいました。

つきましては秋以降も織物問屋ならではの商品展開で日本の伝統が誇る着物生地を切売り、販売を継続していきます。

従来弊社が扱っている生地は小売販売価格が一反(12.5m)が数十万円〜百万円超という最高級品の取り扱いなのですが、お求め安い商品を各産地と協力して展開してまいります。紬生地はもちろん、綿織物、絹の白生地などの販売を検討中です。また、10センチ単位での切売りですので、反物の購入では現実的な価格でない商品も必要数量だけお買い求めいただく事ができます。

紋意匠の施された白生地、本来は友禅染などの高級染め呉服に使われる。

カジュアルな綿麻着尺、リーズナブルな商品展開も拡充していきます。

75㎝巾の洋服向けの紬生地。

絹のマスクの試作品、和裁の技術で仕立てるスペシャルマスク。

さらにお買い求めやすいECサイトの構築、配送、決済手段の充実化等でお客様満足度の更なる向上をはかってまいります。

 

マスク生地で産地応援いただくありがたさ

コロナ禍においては様々な式典やイベントが中止に追い込まれ、パーティさえもひらけなくなってしまいました。不急不要になってしまった着物、ただでさえ斜陽産業出会った和装業界は息の根が止まる寸前です。産地においては倒産や廃業が相次ぎ、先行きが見通せない暗い話題ばかりが続きます。

そんな中、この夏はマスク用途で麻生地や晒しが大きく販売を伸ばしました。従来は浴衣生地などに使われていた生地の在庫がマスク用途で払拭してしまった機屋さんもあります。棋士の藤井聡太さんが棋聖戦で着用していたマスクも和装業界からでした。

美しい麻生地のマスク、生地も全て売り切れてしまうほどの人気商品でした。

従来の生産が絶望的にストップする中、まさにマスクが一筋の光明となっているのです。さらに重要なのが普段着物に接しないお客さんが、着物生地を使う機会があるということです。コストを最優先するアパレルの世界では使われない特別な織物生地、日本の伝統生地の良さに触れる機会を知っていただける機会はもうやって来ないかもしれません。

糸へん業界以外にも様々な業種の参入でマスク市場は飽和状態にあります。マスク生地で産地の生産が大きく回復するとは考えらませんが、着用していて心地の良い愛すべき布とは何か、天然素材の良さ、生地の織り方、日本の伝統文化について考える様々なきっかけになれば素晴らしいことです。

マスクをしなくては良い日、遠くない未来にその素晴らしい生地のことを思い出してもらえれば望外です。

 

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