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問屋の仕事場から

2019.06.27
デザインセンスが際立つ能登上布の帯

上布の中でも比較的リーズナブルな能登上布、着尺だけではなく帯も作られています。

おススメしたいのが縞の柄の八寸名古屋帯、シンプルに見えますがそこには絶妙なデザインで経糸の配置(縞割)がされています。ベースとなるのは透明感のある白い麻糸ですが、複数種類の色糸を使って片寄の滝縞にしています。

白い生地

能登上布は経糸、緯糸ともに紡績糸を使いますが、緯糸にはところどころ節を演出した箇所が現れます。これらは越後上布などとは異なり、工業的に作られたネップではありますが手織りの味とうまく同居、曖昧さの演出に成功しています。

爽やかさは白地に劣りますが、濃い地色の展開も。

緑の帯

経糸に絣糸を使った雨絣のタイプも作られています。

幾万反も縞柄をつくってきた歴史と現代感覚のデザインセンスがうまく融合、洗練されたオシャレな縞柄に思わず目がいきます。普段着としての帯はシンプルな方が良いけども、上品なアクセントをどこかにという方に、是非お勧めしたいのが能登上布の縞帯なのです。

また縞柄ばかりを推すわけではなく、様々な絣帯も作られています。

麻型を変形させたような経緯絣。

青い帯

すっきりとしたシンプルな矢絣(経絣)

 

更には白生地に紅型の加工をすることで鮮烈なイメージカラーを演出することも可能です。

こちらは白生地に紅型(藍型)の加工をした贅沢な商品。生成りではない漂白された白い麻に鮮烈な藍のイメージカラー、抜群の透明感と清涼感を演出しています。

越後上布や宮古上布にどうしてもネームバリューで劣らざるを得ない能登上布ですが、その洗練されたデザインセンスに至ってはひと際輝いているといってよいでしょう。