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問屋の仕事場から

2017.12.02
ぜいたく紬地の型染め更紗帯

型絵の帯

遠くインドで発祥した更紗、草花や鳥獣、幾何学文様をモチーフにした染帯は見る人を楽しませてくれます。エキゾチックでありながら、和装に違和感なく溶け込むのは和更紗と呼ばれる日本独自の発展を遂げたからです。

おしゃれ着物の専門問屋として紬を作り続けてきた廣田紬、織の着物に合うようにデザインされた染帯は、使いやすい万能柄から玄人好みのものまで揃えています。

冒頭の写真の商品は大島紬に合わせた更紗帯、紬の生地感がわかるように拡大したものがこちら。

繊細な草木文様が見てとれる、凸凹のある紬地にミスなく加工をするには高い技術が必要。

廣田紬オリジナルの九寸帯専用の白生地に、高度な技術をもつ京都の型染職人に依頼して染め上げた商品です。

紬地を後染めする場合はイメージしたとおりの発色に調整するのが難しく、何度も修正が必要になることがあります。そして紬の白生地は節糸を多数含むため、そこに染料が溜まってしまいどうしても染ムラになってしまいます。染めムラをどう抑えるかも職人の腕の見せ所です。

こちらは黒地の更紗帯、一部に無彩色の部分を残したデザインです。一度型を起こしてしまえば、配色バランスを替えてガラッと雰囲気を変えることができます。

黒が滲まないように慎重に加工される。

 

こちらの商品、端に縞が通っていますが、縞の部分は先染めで織られています。腹と太鼓のところのみのポイント染(手描きローケツ染)でコストを抑えていますが、縞柄が全通になっているため安っぽさを感じにくい仕上がりです。

 

以下、ざっと紹介していきます。

 

こちらは染に出される前の紬の九寸帯地、今では少なくなった経緯ともに紬糸を使った上質なものです。帯芯を入れて仕立てるのがもったいないくらいの風合いです。

沢山の白生地

廣田紬ではこれらを後染め加工用の白生地として外販もしております。

お客様独自の柄で染めることも可能ですのでご相談ください。

全て結城紬の白生地見本、最高の生地に染めていた贅沢な時代。

 

 

 

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